当記事では、2024年に死亡した著名な競走馬・元競走馬を記載していく。
青森県三戸郡五戸町のミウラファームで繋養され、余生を過ごしていたタイキトレジャーが28歳で死亡。現役時代は2000年の函館スプリントステークスを制するなど、1999年から2003年にかけて短距離・マイル路線で活躍した。
【DEEP FIELD代表 深野高広氏のコメント】
「ロジックが来てから6年程経ったのでしょうか。大人しく人懐っこい、ファンの方がいらした時にも寄り添ってくれるような優しい馬でした。相馬野馬追にも参加し、競走引退後も多くの人に愛されました。いつも馬房から顔を覗かせる可愛らしい姿を思い出します。3月17日が誕生日なので今年もお祝いができればと思っていたのですが、残念でなりません。ファンの皆様、関係者の皆様にはこの場をお借りしてお礼申し上げます。ありがとうございました。」
(JRAのホームページより)
北海道浦河郡浦河町の栄進牧場で繋養され、余生を過ごしていたエイシンサンサンが2024年1月25日にこの世を去った。現役時代には1994年の小倉3歳ステークス(G3)を勝利。1997年のエリザベス女王杯でも3着入線を果たすなど長く活躍した。
繁殖牝馬としても2008年の阪神スプリングジャンプ(JG2)覇者エイシンニーザンや、2010年の桜花賞(G1)で3着となったエーシンリターンズを送り出した。
※引用:YouTube『The New York Racing Association, Inc.』より
アメリカの元種牡馬・ジェスズドリーム(Jess's Dream)が蹄葉炎によって安楽死措置が取られたとストーンストリート・ファームが発表。12歳だった。
同馬はケンタッキーオークス(G1)を20馬身差(同競走史上最大着差)で制するなど活躍し、アメリカ競馬で殿堂入りを果たした名牝レイチェルアレクサンドラ(Rachel Alexandra)の初仔として知られている。
2017年に種牡馬入りし、212頭の産駒を残した。うち147頭が競走馬としてデビューし、勝ち上がりは98頭。動画はジェスズドリームのデビュー戦。
G1を11勝した南半球の名牝Verry Elleegantが、出産時の合併症でこの世を去った。現地メディア『racing.com』が報じている。
※YouTube『Breeders' Cup World Championships』より引用
2009年のジャパンカップダートに参戦したアメリカのティズウェイ(Tizway)が2月27日に死亡。2011年にはアメリカでG1を2勝している。レース映像はティズウェイが勝利したホイットニーハンデキャップ(G1)。
産駒のコーステッドが繁殖牝馬として日本に輸入されており、同馬はダノンベルーガ、ボンドガールを出している。
JRAでも活躍した元競走馬のクリアザトラックが10歳で死亡。競走馬としての現役を退いた後は「TCC Japan」に所属し、2023年には引退競走馬限定の馬術大会で日本一となるなど活躍していた。
スプリントG1を4勝、通算成績39戦14勝をあげた晩成の快速牝馬ハイフィールドプリンセス(Highfield Princess)。2024年3月12日に厩舎で重傷を負い現役引退を余儀なくされていたが、その後「手術不可能な骨折」により死亡したと報じられた。
リーチザクラウンが肺水腫のため安楽死の処置を取られたことが明かされた。2009年の日本ダービー(G1)で2着となったほか、同年のきさらぎ賞(G3)や2010年のマイラーズカップ(G2)などを制した。種牡馬としてはクラウンプライドやアーテルアストレア、キョウヘイなどを輩出。
2013年よりアロースタッドで繋養され、2016年に産駒デビューを迎えると、その成績が好調であることが評価され、同年10月に社台スタリオンステーションに移動。2021年よりふたたびアロースタッドで繋養されていた。
スガタ牧場の代表取締役・白瀬善直氏は「牧場に来て11年、ここへ来た次の年に功労馬になりました。馬を見たいというファンの方も多かったです。カメラを向けられたら、カメラ目線を向ける賢い馬。馬の寿命を考えたら長生きですし、大きな病気もなく理想的な老後だったのでは。大往生だったと思います。寂しいですし残念ではありますけど、安心して安らかに休んでほしいと思います」と語った。
2014年の根岸ステークス(G3)覇者ゴールスキーが死亡。種牡馬として同馬を繋養していたストームファームのSNSで発表された。
半兄には2002年の最優秀ダート馬ゴールドアリュールがいる血統。デビュー当初は芝路線を進み、2010年のマイルチャンピオンシップ(G1)で3着に入線するなど活躍。その後ダートに転向し、重賞を制覇した。
※YouTube『Sky Racing』より引用
現役時に生涯成績35戦26勝(うちG1レース11勝)を挙げ2003/2004年シーズンのオーストラリア年度代表馬となり、種牡馬としても活躍馬を多数輩出し2010/2011年シーズンの豪リーディングサイアーとなったロンロ(Lonhro)の訃報が報じられた。
オセアニアの名馬オクタゴナル(Octagonal)の後継種牡馬として、父系の拡大に貢献した。
代表産駒はシドニー2歳三冠(ゴールデンスリッパーステークス・サイアーズプロデュースステークス・シャンペンステークス)を達成し、引退後に後継種牡馬となったピエロ(Pierro)。また同じく後継種牡馬のスワイネス(Sweynesse)からは香港のチャンピオンスプリンター・ラッキースワイネス(Lucky Sweynesse)が出ている。
日本における主な産駒はミラアイトーン・エイシンビジョンなど。
レース映像はロンロが現役時に勝利したG1のうちのひとつ、2003年ジョージライダーステークス。翌年には同競走で連覇を飾っているほか、ピエロとの父仔制覇も達成している。
現役時代にG2競走3勝を挙げたシルクフェイマスが25歳でこの世を去った。3度の重賞制覇のほか、2004年は天皇賞・春3着、宝塚記念2着、有馬記念3着とG1でもたびたび上位争いに加わる活躍を見せた。
1年だけ種牡馬として供用され、のちに功労馬として奥山牧場で余生を過ごしていた。
2006年の平安ステークスを制したタガノゲルニカが2024年5月1日にこの世を去った。同馬は現役引退後に種牡馬となり、10頭の産駒を残している。
2002年の皐月賞馬ノーリーズンが25歳でこの世を去った。2010年に種牡馬を引退し、相馬野馬追の騎馬隊として活躍するなど第二の馬生でも注目を集めていた。
現繋養者であった鹿頭ステーブル(福島・南相馬市)の鹿頭芳光代表のコメント「2014年11月から当場で繋養させてもらいました。こちらに移動してからは、大きな怪我や病気もなく元気いっぱいに過ごしていたので大変残念でなりません」
2021年に京都競馬場主催の「アイドルホースオーディション」で1位に輝き、現役引退後は福島競馬場の誘導馬を務めていたヨシオが、腸捻転のためこの世を去った。
6月15日未明、マテラスカイは疝痛を発症。緊急手術を施されたものの、翌16日にこの世を去った。
世界各国で活躍馬を送りだした名種牡馬Tale of the Catが現地6月24日に死亡。30歳の大往生だった。
半弟にミナルディ、甥にヨハネスブルグがいる良血馬で、主な産駒はジオポンティ、シーズアタイガーなど。同馬の血は種牡馬ドレフォン(父ジオポンティ)を通じて日本にも受け継がれている。
2019年の日本ダービー馬ロジャーバローズが、2024年6月25日未明に急死した。株式会社ジェイエス&アロースタッドの公式Xから発表された。
株式会社ジェイエスのコメント「初年度産駒からリステッド勝ち馬が出たばかりのタイミングで、これからますます活躍が期待されていたこともあり、大変残念です。本馬の冥福を祈るとともに、残された産駒たちが父の遺志を引き継いで競馬場で活躍してくれることを祈っています」(JRAのホームページより)
大井競馬場で誘導馬として活躍してきたセイントメモリーが蹄葉炎のため死亡した。TCK特別区競馬組合が発表した。現役時代は重賞6勝を含む活躍を見せ、現役引退後は誘導馬に転身。多くのファンから愛された。東京シティ競馬(TCK)ではセイントメモリーを追悼するため、7月8日(月)から12日(金)まで場内に献花台を設置する。
オーストラリアの名牝・ブラックキャビア(Black Caviar)が蹄葉炎のため、18歳でこの世を去った。同馬はG1・15勝を含む生涯25戦25勝という驚異的な競走成績を挙げ、オーストラリア調教馬として初めてとなる世界ランキング1位に輝いた。
1996年の皐月賞馬イシノサンデーが老衰のため2024年8月18日にこの世を去った。
2001年のマイルチャンピオンシップ覇者ゼンノエルシドが老衰でこの世を去った。種牡馬としては2007年の富士ステークス覇者マイネルシーガルを出した。ストーミーシー・トキメキ・カヨウネンカきょうだいの母の父としても名を残している。
ノーザンホースパークは14日、GI/JpnIを9勝したヴァーミリアン(22歳)が疝痛のため12日に死亡したことをX(旧Twitter)で発表した。
07年の川崎記念でJpnI初制覇を果たし、その後は長期間にわたってダート王の座に君臨。当時の日本競馬史上最多となるGI/JpnI・9勝をマークした。10年末の引退後は社台スタリオンステーションで種牡馬入りし、13年にブリーダーズ・スタリオン・ステーション、16年にイーストスタッドへ移動。17年をもって種牡馬を引退し、ノーザンホースパークで余生を送っていた。
北海道札幌市清田区のモモセライディングファームで余生を過ごしていたマグナーテンが9月16日にこの世を去った。2002年の毎日王冠など、重賞を4勝。名牝マジックナイトの仔としても知られていた。
ジャパンスタッドブックインターナショナルは24日、07年の根岸Sを制したビッググラス(セ23)が9月20日に死亡したことを発表した。
2003年9月にデビュー。長らく条件戦で経験を積み、2006年12月にOP入り。昇級2戦目の根岸Sに11番人気で出走すると、重賞実績豊富なシーキングザベストやリミットレスビッドらを破って初タイトルを奪取。続くフェブラリーステークスでも3着に健闘するなど、ダート路線で存在感を示した。
2005年から2007年にかけて中山グランドジャンプ3連覇を飾ったオーストラリアの名ジャンパー・カラジが息を引き取ったと現地メンディア『Racing.com』が報じている。
2004年の菊花賞を勝利し、2006年にはオーストラリアに遠征し同国の国民的行事としても知られているメルボルンカップを勝利する歴史的偉業を成し遂げたデルタブルースがこの世を去った。同馬を管理していたオールド・フレンズ・ジャパンから連絡を受けたジャパン・スタッドブックインターナショナルがホームページ・SNSなどで伝えている。
オールド・フレンズ・ジャパンはX上で「彼の存在は私たちにとって特別なものであり、その思い出はこれからも私たちの心の中に生き続けます。これまでデルタブルースに関わってくださった皆さまに感謝申し上げます。」とコメント。
ジャパンスタッドブックインターナショナルは25日、01年の東京大賞典、02年のマイルCS南部杯を制したトーホウエンペラーが同日に死亡したことを発表した。28歳だった。
01年度、02年度と連続してNARグランプリ年度代表馬にも選出。引退後は種牡馬入りし、複数の地方重賞勝ち馬を送り出すなど、産駒は中央地方を合わせて500勝近くを挙げている。晩年は北海道新ひだか町の静内フジカワ牧場でけい養され、余生を過ごしていた。
認定NPO法人引退馬協会は26日、06年の皐月賞と日本ダービーのクラシック二冠や07年天皇賞春秋制覇などGI・4勝を挙げたメイショウサムソンが同日朝に死亡したと発表した。21歳、心不全だった。
同馬は父オペラハウス、母マイヴィヴィアン、母の父ダンシングブレーヴという血統。05年7月に小倉でデビューを果たし、3戦目で初白星を挙げると連勝で野路菊Sを制覇。翌年のスプリングSで重賞初制覇すると、続く皐月賞と日本ダービーのクラシック二冠を達成。07年には天皇賞の春秋制覇を果たすなど、古馬中・長距離路線で活躍を見せた。
その後は08年の有馬記念で現役を引退し、翌年から社台スタリオンステーションで種牡馬入り。重賞3勝を挙げたデンコウアンジュなどを送り出した。21年に種牡馬を引退すると功労馬として引退馬協会が受け入れ、ひだか・ホース・フレンズで繋養されていた。現役時代の通算成績は27戦9勝(うち重賞6勝)。
種牡馬として数々の活躍馬を送り出したアクラメーションがこの世を去った。同馬は11月初旬に種牡馬を引退したばかりで、わずか1ヶ月での他界となった。
トライマイベストの直系として貴重な血統を残しており、後継種牡馬筆頭のダークエンジェルはバターシュ、マッドクール、チャーリン、エンジェルブルー、アートパワーなど数々のスピードスターを輩出している。
また、代表産駒の香港馬ロマンチックウォリアーは歴史的な活躍を見せており、香港カップ三連覇、クイーンエリザベス2世カップ三連覇に加え、安田記念、コックスプレートなど大レースを数々勝利。ゴールデンシックスティが打ち立てた世界最高獲得賞金記録を抜いて歴代1位となった。
2005年の東京盃など、地方交流重賞を6勝したアグネスジェダイがこの世を去った。北海道岩内郡岩内町のホーストラスト北海道で繋養され、余生を過ごしていた。
2006年のさきたま杯、北海道スプリントカップ、クラスターカップを三連勝するなど短距離ダートで無類の強さを発揮したほか、ドバイゴールデンシャヒーンへの遠征など各地を飛び回った。アグネスワールドの代表産駒としても知られている。
2005年のCBC賞を勝利したシンボリグランがこの世を去った。 北海道川上郡標茶町の釧路セントラル牧場で繋養され、余生を過ごしていた。
3歳時には11戦を消化したタフなスプリンターで、3歳12月のCBC賞で重賞制覇。翌2006年の高松宮記念では単勝1番人気に支持されるなど短距離界で存在感を示した。
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