当記事では、主要な騎乗用語・レースに頻出する用語を一覧形式で記載する。
2頭以上の馬で並んで走ること。併走することで競走馬の競争本能を刺激する効果が期待できる。メディアによっては「合わせる」とも表現される。単走よりも競走馬の走行スピードの上昇が期待できるというのが通説だが、他馬と併せずに走行したほうが快適に走れる競走馬も多数存在する。
参考動画はこちら。
レース中、ラストスパートで用いるスタミナを温存するためにペースを落として呼吸を整えること。
最後の直線での叩き合いの際、通常の鞭使いではなく、大きく腕を回転させて鞭を高速で振り回し、風車のように鞭を振るって追い込みをかけること。なお、鞭の使用制限に抵触した場合は制裁対象となる。
南半球の騎手に多く見られ、障害レースを主戦場とした豪州の名手ブレット・スコット騎手が代表例。近年ではザカリー・パートン騎手、ダミアン・レーン騎手などが日本で披露している。また、安藤勝己騎手も時折使用していた。
騎手が馬に跨った時の脚部のこと。
馬を全力で走らせるように手綱を激しく動かしたりムチを入れたりして促すこと。また、道中で折り合いをつけて競走馬のスタミナを温存し、仕掛けどころで脚力を開放させられる騎手を「追える騎手」と表現することがある。
イン(内側)の柵沿いを通るコースの俗称。コーナーを最短距離で回るコースのこと。道中、距離ロスにともなうスタミナ消費を抑えて走れる経済的なコースという意味が込められている。
落馬再騎乗。レース中に落馬して競走を中断した騎手が、再度騎乗馬に乗ってレースを続行すること。この場合、騎手は騎乗馬とともに落馬した地点に戻ってレースに参加しなければならないとされていた。2017年1月1日よりルールの改定がおこなわれ、以後は認められなくなった。
2001年の中山グランドジャンプにて、騎乗馬ランドから落馬したE.ラム騎手が再騎乗をおこない完走した例がある。
騎手が競走馬から降りること。2012年の天皇賞(秋)で1着となったエイシンフラッシュの鞍上を務めたミルコ・デムーロ騎手が入線後に下馬し、天皇・皇后陛下に対し跪座の形で最敬礼をおこなったが、本来上位入線馬は騎乗したまま検量室へ向かわなければならない(なお同レースのミルコ・デムーロ騎手に関しては特例的に制裁対象とはならなかった)。
レース中、馬がつまずく、転倒する、または騎乗姿勢が乱れるなどの事象により騎手が競走馬から落ちること。
レース中、競走馬がスパートすること。騎手が勝負どころで競走馬をうながしスパートをかけること。
道中、後方にいた競走馬が位置取りを上げ、最終コーナーで先頭集団に属すること。代表例は2006年天皇賞(春)のディープインパクト、1983年菊花賞のミスターシービー、2012年菊花賞のゴールドシップなど。
参考映像はこちら。1997年のステイヤーズステークスにて、道中後方に構えていたメジロブライトが向正面からスパートをかけ、最終直線で大差圧勝を飾っている。
レース中、逃げ馬の後ろに位置を取り、先頭から4、5番手および中団馬群よりも前にいる状態。
レース序盤から先頭を走り、馬群を牽引している状態。そのままゴールすることを「逃げ切り」と表現する。
逃げ馬が馬群との距離を開けずにスタミナを温存して逃げている状態。
レース中、ペースを落としてラストスパートに使用するスタミナを温存すること。
逃げ馬が2番手以下から競りかけられることなくハナを切り、先頭を走行している状態。
レース前半は後方に位置を取り、スタミナを温存して後半の末脚勝負に持ち込む戦法のこと。
本賞金獲得圏内である5着以内(掲示板内)を目標にレースをすること。
レース中、前後左右に他馬がいて馬群から抜け出せなくなる状態。
走行中、他馬の後ろに位置すること。競走馬を落ち着かせるための方策。
競走馬の利き足。右前脚よりも左前脚を前に出すのが「左手前」、逆が「右手前」である。右回りのコースは右手前、左回りは左手前で走る。また最終直線では競走馬の走りやすい手前に替えて走りやすくする。
スタート時のダッシュがつかないときや先行したいときに、騎手がスタート直後から鞭を使って馬に合図を送ること。
騎手の騎乗方法のひとつ。あぶみを長く持ち、背筋を伸ばして馬の背と垂直に跨った騎乗スタイル。
2010年2月14日に京都競馬場で行われた障害4歳以上未勝利戦にて、単勝1.5倍の支持を受けたスプリングカエサルが2周目スタンド前の1号障害着地時につまずいた影響で鞍がずれ、鞍上の白浜雄造騎手が危険防止のため両足の鎧を外し、そのまま天神乗りの姿勢で2着入線を果たした。
騎手の騎乗方法のひとつ。あぶみを短くし、膝を前に出して、尻を鞍から離した前傾姿勢で追う騎乗スタイル。
単独で先頭に立って逃げること。ハナは「端」。
走行中、競走馬がコーナーを回る際にコースなりに回れず、外側に大回りしてしまうこと。
競走馬に鞭を打たず、目先で鞭をちらつかせることにとどめて走る気をうながすこと。ささり癖のある競走馬や、鞭を打つと走る気を無くす競走馬に使われる。
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