当記事では、2021年8月から2023年11月まで現役生活を続け、国内外でG1競走を6連勝、生涯獲得賞金22億1544万6100円(日本馬歴代1位)、2022年JRA賞年度代表馬を獲得するなど大活躍したイクイノックスの軌跡について記載する。
イクイノックスは父キタサンブラック、母シャトーブランシュ、母の父キングヘイローという血統の牡馬。母は2015年のマーメイドステークス(G3)を制した牝馬で、同競走では後にG1を2勝するマリアライトを差し切った。半兄には2021年のラジオNIKKEI賞(G3)などを勝利したヴァイスメテオールがいる。
キタサンブラックの初年度産駒であり、父に初めて産駒の重賞制覇および産駒のG1制覇をプレゼントした。馬名の意味は「昼と夜の長さがほぼ等しくなる時」。主な勝ち鞍は2022年&2023年の天皇賞(秋)、2022年有馬記念、2023年ドバイシーマクラシック、2023年宝塚記念、2023年ジャパンカップ。天皇賞(秋)では父キタサンブラックとの父仔制覇を達成した。
2021年8月28日に新潟競馬場で行われた2歳新馬戦でデビュー。後の2歳女王サークルオブライフなど好メンバーが揃った一戦だったが、これらの相手に6馬身の差をつける圧勝で白星を飾った。続く東京スポーツ杯2歳ステークスでは、道中後方に待機。直線で外目に進路を取り、一気の末脚で重賞初制覇を飾った。父キタサンブラックにとってはこれが産駒の重賞初制覇となった。
その後、イクイノックスは2歳限定G1およびトライアル競走を使わず、3歳クラシック路線・皐月賞へ直行することを発表。皐月賞ではフルゲート18頭立ての18番枠からの発走となったが、道中は勝負所で位置を上げ、そのまま最終直線を迎えたが、最後は外から僚馬のジオグリフに差されるかたちで2着となった。
続く日本ダービーでも、皐月賞同様にフルゲート18頭立ての18番枠からスタート。最終直線ではメンバー最速となる上がり33秒6の末脚で追い込んだが、ドウデュースにクビ差及ばず再び2着となった。日本ダービー出走後、左前脚の腱にダメージがあったことをシルクホースクラブが発表していたが、大事には至らず放牧先で調整が開始された。
次走はクラシック最終戦・菊花賞ではなく天皇賞(秋)に出走。単勝1番人気に支持されたイクイノックスは、道中馬群の中団を追走。大逃げからの粘り込みを図るパンサラッサをゴール前で捉え、G1初制覇。最終直線で見せた衝撃的な末脚は「天才の一撃」と形容された。
続いて有馬記念に出走。再び馬群の中団を追走し、3コーナー手前で徐々に進出を開始したイクイノックスは、最終直線で抜群の手応えのまま加速を続け、後続を振り切ってG1連勝を飾った。3歳馬による有馬記念制覇はエフフォーリアに続き2年連続。キャリア6戦目での有馬記念制覇は史上最短の記録であり、また天皇賞(秋)に続いて同レースも父仔同一G1制覇を果たした。
3歳時の成績は4戦2勝2着2回、出走したのはすべてG1競走であり、天皇賞(秋)と有馬記念を連勝。これらの実績が評価され、イクイノックスは同年のJRA賞年度代表馬に輝いた。
古馬となったイクイノックスは、年明け初戦に海外遠征を選択。ドバイの地へ旅立った。ドバイシーマクラシック本番では序盤から先手を取り、ステッキを入れるそぶりもなく後続をぐんぐんと突き放して圧勝。世界の舞台にその名を轟かせた。
帰国後、宝塚記念の出走馬を決めるファン投票で1位を獲得したイクイノックスは予定通り同レースに出走。スタートで立ち遅れるも、後方2番手から徐々に進出を開始し、最終直線では大外一気の末脚を爆発させてG1・4連勝を飾った。なお宝塚記念は父キタサンブラックが勝利できなかった競走であり、父のリベンジを果たす結果となった。
続いて連覇のかかる天皇賞(秋)に出走。ハイペースで馬群を牽引したジャックドール・ガイアフォースを悠々と交わすと、後続を振り切って完勝。G1・5連勝を挙げた。同競走の勝ち時計は1分55秒2。芝2000mにおける日本レコードどころか世界レコードだった。
続いてジャパンカップに出走。パンサラッサの大逃げでスタンドが湧く中、3番手から追走し、三冠牝馬リバティアイランドに4馬身差をつける圧勝を飾った。この勝利によってイクイノックスの総獲得賞金は22億1544万6100円に到達。アーモンドアイの記録を超えて日本馬の獲得賞金額歴代1位となり、日本競馬史上初の「20億円ホース」となった。
2023年11月30日、シルクホースクラブからイクイノックスの現役引退が発表された。ジャパンカップ後に疲労があり、万全の状態で有馬記念へ向かうことが難しいと判断されたため。引退後は社台スタリオンステーションでの種牡馬入りが予定されている。
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