当記事では2004年にNHKマイルカップ・日本ダービーを制し「変則二冠」を達成したキングカメハメハのプロフィール・成績・現役時代のライバル馬・G1を制した産駒などを記載する。
キングカメハメハは日本の競走馬・種牡馬。母マンファスが父Kingmamboの仔を受胎している状態で日本に輸入された「持込馬」である。2004年のNHKマイルカップを当時のレースレコードで制し、続く日本ダービーでは過酷なハイペースで進み脱落馬が続出するなか馬場の中央を突き抜けてコースレコードで制覇。同年のJRA賞最優秀3歳牡馬となった。
2005年から2018年まで社台スタリオンステーションで種牡馬供用され、スプリント王ロードカナロア、三冠牝馬アパパネ、クラシック二冠馬ドゥラメンテ、ダートG1級競走10勝を挙げたホッコータルマエ、日本ダービー馬レイデオロなど名馬を続々と輩出。2010年・2011年には日本国内のリーディングサイアーとなった。
2019年には体調不良により種付けを見送られていたが、その後も状態は改善せず種牡馬を引退。功労馬として繋養されていたが、同年8月9日に18歳でこの世を去った。
キングカメハメハは2001年3月20日に北海道安平町のノーザンファームで生まれた。父キングマンボ、母マンファス、母の父ラストタイクーンの持込馬。2001年のセレクトセール当歳セッションで金子真人氏が7800万円で落札し、栗東の松田国英厩舎に預けられた。
デビュー戦は2歳11月の京都芝1800m。ここを安藤勝己騎手とのコンビで快勝すると、続くエリカ賞は武豊騎手とコンビを組んで連勝。一気にクラシック候補へと躍り出た。
年が明けて、京成杯で重賞に初挑戦。バルジュー騎手とコンビを組み、1番人気に支持されたものの、伸びを欠いて3着。春に向けて暗雲が立ち込めたが、結果的にこれが最初で最後の敗戦となる。続くすみれSを快勝して賞金加算に成功した。
再度の重賞チャレンジとなった毎日杯では福永祐一騎手と初タッグを結成し、1番人気こそシェルゲームに譲ったが、好位から難なく抜け出して重賞初制覇。春の大舞台へ大きく弾みをつけた。
重賞制覇後は皐月賞を見送り、NHKマイルカップへ向かった。ここが初のマイル戦となったが、中団から豪快に末脚を伸ばし、同世代の2歳王者コスモサンビームに5馬身差をつける圧勝劇でG1初制覇を果たした。これにより、日本ダービーの主役に浮上することとなる。
日本ダービーは単勝2.6倍の1番人気に支持された。レースは前半57秒6のハイペースとなったが、安藤勝己騎手とキングカメハメハは中団から早めに進出。直線に向いて早々と先頭に立つと、食い下がるハイアーゲームを振り切り、大外から伸びたハーツクライの猛追も凌いで、悠々と先頭でゴール。
1990年にアイネスフウジンがマークしたレースレコードを2秒も更新する「2分23秒3」という驚愕の勝ち時計を残し、世代の頂点に立った。また、同じ松田国英厩舎の先輩2頭、クロフネとタニノギムレットが成し遂げられなかった「マツクニローテ」によるNHKマイルカップと日本ダービーの「変則2冠達成」という意味でも、意義のある勝利だった。
秋は始動戦の神戸新聞杯を快勝したものの、次走に予定していた天皇賞(秋)を前にして右前浅屈腱炎を発症。無念の引退となった。
| 馬名 | 主な成績 |
|---|---|
| ハーツクライ | 2005年有馬記念1着 2006年ドバイシーマクラシック1着 2004年日本ダービー2着 |
| コスモサンビーム | 2003年朝日杯フューチュリティステークス |
| ダイワメジャー | 2004年皐月賞1着 2006年天皇賞(秋)1着 2007年マイルチャンピオンシップ1着ほか |
| コスモバルク | 2004年皐月賞2着 2004年ジャパンカップ2着ほか |
| シェルゲーム | 2004年毎日杯2着 |
| フォーカルポイント | 2004年京成杯1着 |
| ハイアーゲーム | 2004年青葉賞1着 |
| ストラタジェム | 2006年天皇賞(春)3着 |
| 主な産駒 | 主な勝ち鞍 |
|---|---|
| ロードカナロア | 香港スプリント(連覇) 高松宮記念 安田記念 スプリンターズステークス(連覇) |
| ドゥラメンテ | 皐月賞 日本ダービー |
| ホッコータルマエ | 川崎記念(3連覇) かしわ記念 チャンピオンズカップ 東京大賞典(3連覇) 帝王賞 JBCクラシック |
| レイデオロ | 日本ダービー 天皇賞(秋) |
| アパパネ | 阪神ジュベナイルフィリーズ 桜花賞 オークス 秋華賞 ヴィクトリアマイル |
| ルーラーシップ | クイーンエリザベス2世カップ |
| ローズキングダム | 朝日杯フューチュリティステークス ジャパンカップ |
| タイセイレジェンド | JBCスプリント |
| ベルシャザール | ジャパンカップダート |
| ハタノヴァンクール | ジャパンダートダービー 川崎記念 |
| ラブリーデイ | 宝塚記念 天皇賞(秋) |
| レッツゴードンキ | 桜花賞 |
| ミッキーロケット | 宝塚記念 |
| チュウワウィザード | チャンピオンズカップ 川崎記念(2勝) JBCクラシック |
| ジュンライトボルト | チャンピオンズカップ |
| スタニングローズ | 秋華賞 |
| リオンディーズ | 朝日杯フューチュリティステークス |
種牡馬としては、国内調教馬で当時の史上最高額となる総額21億円のシンジケートが組まれ、2005年から北海道安平町の社台スタリオンステーションで繋養された。産駒の活躍は目覚ましく、JRAではG1の25勝を含めて重賞138勝。
ドゥラメンテ、レイデオロ、アパパネなどがクラシックウィナーとなり、ロードカナロアは香港スプリントを連覇、ホッコータルマエがダート界で長期政権を築くなど、馬場や距離を問わずに超一流馬を輩出している。
2010年と2011年には国内リーディングサイアーに輝いた。その後ディープインパクトの台頭によりリーディングの座を明け渡すこととなるが、2012年から2018年まで2位の座を守った。
ブルードメアサイアーとしても優秀な成績を残しており、デアリングタクトやブラストワンピース、ソダシ、ウシュバテソーロなどを送り出している。また、直系の後継種牡馬にはロードカナロア、ドゥラメンテ、ルーラーシップ、サートゥルナーリア、リオンディーズ、ダノンスマッシュ、キセキ、ミッキーロケットなど強力な布陣が築かれている。
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