親子四代制覇のかかった天皇賞「本当に力が入った」
――ホクトスルタンは3歳夏に開業まもない庄野厩舎に転厩してきました。第一印象はどうでしたか?
庄野靖志調教師(以下、庄野師) はじめて(ホクト)スルタンを見たのはビッグレッドファームで放牧をされている時で、「力強そう」って感じました。長い距離をずっと走ってきた馬なんでね、距離ももちそうな感じがしました。
――転厩初戦の阿寒湖特別を勝ち、秋には菊花賞にも出走し6着。4歳初戦のサンシャインSは6馬身差で勝って、本当に強かったですね。
庄野師 転厩してきた時はまだ1000万下クラス(現2勝クラス)だったので、天皇賞・春云々ってとこまでは思っていませんでした。もちろん、天皇賞制覇が三代続いていて、「四代目が出るか!?」という話は意識していましたけど。サンシャインSを勝って、「これなら天皇賞・春に行きたいな」と。その頃になってやっと「天皇賞の四代制覇」っていう話もだいぶ盛り上がってきていました。こちらはプレッシャーがないわけではなかったですけれど、こういうことはすごく素晴らしいことだと思いました。
――父メジロマックイーンの印象は?
庄野師 当時はまだ学生だったんですけど、「英雄」って呼ばれていて、本当にそれに恥じない素晴らしい馬だったなって思います。現地で見た天皇賞・秋の降着はびっくりしましたが、レースに関しては「強い」って感じていました。
――ホクトスルタンが父に似ている部分などはありましたか?
庄野師 マックイーンは...もっと見る