◆スポーツ報知・記者コラム「両国発」 TBS系日曜劇場「ザ・ロイヤルファミリー」が好評だ。豪華な俳優陣はもちろん、早見和真氏による原作の小説がリアリティーに満ちていることも大きな理由だと思う。第1話に出演した丸田恭介騎手が「自分がよく知っている競馬の世界なので、シーンがイメージできて一気に読めました」と語っていたのは、うなずける。 記者が座右の書として大切にしている山口瞳氏の「草競馬流浪記」も読み進めるほど、リアルな光景が浮かんでくる一冊だ。競馬に造詣の深い作家の著者が全国各地の地方競馬場を巡り歩いた旅行記で、まるで旅打ちをしている気分になれる。1984年刊行の作品でも時代を超えて共感でき…