今週末は高松宮記念が行われる。記者が競馬を仕事にするようになってから約27年で、シーズン中は毎週のようにG1を見る生活を送っている。年を取ってふと感じるのが、ファンや競馬記者になりたての時代と比べて、レースに対する高揚感が薄れたこと。仕事として捉えてしまい、感情をストレートに表現できなくなった。そんな記者が心を揺さぶられたレースがある。それはナランフレグが勝った22年高松宮記念だ。丸田恭介騎手(38)=美浦・フリー=の勝利騎手インタビューを見て泣きそうになった。 「ありがたいことに、そのような声をたくさん頂きました。涙が出たとか。素直にうれしかったです」と感慨深げな丸田。デビュー16年目で…