【追憶の京成杯】07年サンツェッペリン 骨折明けの松岡正海が奇策!縁に導かれ斎藤誠師は初タイトル

  •  「他に行く馬がいなければ行っちゃいますね」。馬場に入る前の地下道。当時22歳の松岡正海は、開業2年目の斎藤誠師に秘策を明かした。2人は前田禎厩舎で調教助手と所属騎手だった、いわば同じ釜の飯を食べた仲。気持ちは一致していた。  ゲートが開くと、サッと飛び出して先手を奪ったサンツェッペリン。松岡は秘策を実行した。前走・ホープフルS(当時オープン)ではホッカイドウ競馬の五十嵐冬樹(現調教師)が騎乗し、4角8番手からメンバー中2位の決め手を駆使して2着まで来た馬だ。その馬がいきなり逃げたことで他馬の騎手には迷いが生じ、動くに動けなくなった。  1000メートル通過は62秒3。スローに落とした。そこからが松岡のうまいとこ

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