「日本ももっと女性の方に入ってきてほしいですね」―。2月中旬のサウジCデーで現地取材中に、JRA初の女性調教師の前川恭子技術調教師=栗東=に会ったが、現地での調教風景を見つめながらふと漏らした言葉だ。 国際レースで調教中は、当然、世界各国の馬も一緒に調教するが、関係者だけでなく、騎乗する助手、厩務員にも女性が多く見られる。ほぼ半数と言っても過言ではない。日本でも、女性騎手が毎年、誕生しているとはいえ、スタッフとなると、正直、普段取材している茨城・美浦トレセンでも見かけるのはまばらで、少ないと言わざるをえないのが現状だ。 調教師誕生に関しても、JRAではかなり遅い方である。地方では過去9人(…