「天皇賞(秋)・G1」(31日、東京) これまで数々のタイトルを積み重ねてきた藤沢和雄調教師(70)=美浦=だが、最も手にしたのが5頭で6勝を挙げる秋盾だ。22年2月末で定年となる名伯楽にとって、21年のグランアレグリアは最後の挑戦。稀代の名トレーナーの過去の熱闘を振り返る。 ◇ ◇ シンボリクリスエスの引退後、厩舎の屋台骨を支えたのが1年後輩のゼンノロブロイだった。藤沢和師は「大将がいなくなってから、十二分の仕事をしてくれました」と当時を回顧する。 04年秋の天皇賞は前年の神戸新聞杯以来、1年1カ月も勝利から遠ざかっていたにもかかわらず、1番人気に支持された。ファンの熱に応える…