【鈴木康弘 達眼解説】海の向こうの歴史的快挙からおよそ8時間後、東京競馬場のターフビジョンに映し出されたのは、もう一つの歴史的快挙への序幕でした。直線坂上、無限の可能性を乗せて先頭に躍り出たのは伸び盛りの3歳馬マスカレードボール。日本調教馬初の米BCクラシック優勝を飾ったフォーエバーヤングが祖父ディープインパクトから並外れた心肺を受け継いだのなら、こちらは母の父ディープインパクトから柳のようにしなやかで柔らかい筋肉を引き継いでいる。鞍上・ルメールが3角過ぎから追い続けてもゴールまでバテずに雄大なストライドを伸ばしました。600メートル以上もスピードを持続できるタフな末脚。疲れのたまりづらい柔軟な筋肉…