秋華賞は牝馬3冠最終戦。3冠を達成して歓喜の瞬間が訪れる年もあれば、3冠を目前にしながら快挙を阻まれる年もある。今回は3冠ならなかった年を取り上げたい。 09年牝馬クラシック戦線はブエナビスタが主軸だった。桜花賞では単勝1.2倍に支持され、18頭立ての4角16番手から豪快に差し切った。オークスでは4角14番手。いったん、内へと馬を向けようとして外へと切り返すロスがありながら、最後の1完歩で差し切って2冠を手にした。 いずれのG1も2着はレッドディザイアだった。最終決戦こそ何とかしたい。迎えた秋初戦のローズS。10キロ増の充実した馬体。松永幹夫師は自信を持って挑んだが、先に抜け出したブロードストリートに首差、及ば…