勝負の世界において、“ハンデ”は実力差を埋め、勝負をさらに白熱させるスパイスになる。私自身、ハンデ戦を予想している時は「この斤量なら、もしかしたらチャンスがあるんじゃないか?」と波乱決着を思い描いてワクワクする。 各馬が課せられる負担重量を決定しているのは「ハンデキャッパー」と呼ばれる人たちだ。普段は決して表に出ることのない仕事だが、競走馬の可能性を広げるための重要な役割を担っている。 15年以上のキャリアを積んだ11人のJRA職員で構成されており、本部に2人、美浦に5人、栗東に4人配置されている。栗東に在駐している宇都宮秀樹さんは「ハンデ戦は毎週1、2レース組み込まれていて、一つのハン…