先週のスプリンターズSはウインカーネリアンが制覇。管理する鹿戸雄一調教師(63)=美浦=にとって、同馬は一体どんな存在なのだろうか。「これまでずっと一緒にいるからね」と遠くを見つめたトレーナー。8歳にしてG1制覇を成し遂げたが、ここまでの道のりは決して平たんではなかった。 4歳春に蹄葉炎を発症し、1年間の休養を余儀なくされたカーネリアン。「症状としては諦めてもいいというくらいのものでした」。現役続行も危ぶまれる状態だったが、不屈の闘志でターフに戻ってくると、5歳夏の関屋記念で重賞初制覇を達成。翌年には東京新聞杯を制し、2つ目の重賞タイトルを手にした。「あの状態から復活して、その後に重賞を勝…