◆スポーツ報知・記者コラム「両国発」 武豊騎手はしばしば「天才」と称される。前人未到の記録、卓越した騎乗技術、56歳でも第一線に立つバイタリティー…。どこを取っても確かに天才だが、記者として感じるのは「言葉の天才」ということだ。語録と書くと大げさだが、これまでの取材で印象的な言葉を挙げていきたい。 私が生まれたのは98年7月。武豊騎手がスペシャルウィークで日本ダービーを初制覇した年だ。そのことを伝えると「ほんま? スペシャルイヤーやね」。“うまい”とうなるような言葉が、さらりと出てくるのだ。 自身の年齢をネタにするときもある。白毛馬のハヤヤッコに騎乗した22年の天皇賞・春。コンビが…