悲劇が起こったのは5月4日。青森県階上町にあるワールドファームの生産馬・ハヤテノフクノスケ(牡4歳、栗東・中村)が、勝てば1978年のグリーングラス以来、47年ぶりとなる青森県産馬による天皇賞・春制覇を懸けて出走した。残念ながら11着に終わったその夜、生まれ育った牧場が、漏電により火災に見舞われた。厩舎2棟と事務所が全焼。馬は全頭無事だったが、わずか15分間、目を離した際の出来事だった。 フクノスケの晴れ姿を京都へ見に行っていたワールドファームの村上百合子代表は、ホテルで悲報を知ったという。「『火災でみんななくなっちゃったよ』って。帰り道もすごくツラかった」と話すと、村上幹夫場長も「もう何…