昔も今も、新潟芝1000mの直線競馬は外枠、あるいは外ラチ沿いを走った馬が有利だ。しかし、近年のアイビスサマーダッシュでは一か八か、内ラチ沿いを走る馬も出てくるようになった。その先駆けとなった馬が21年のアイビスSDで3着だったバカラクイーンである。 このレースのバカラクイーンは14番人気、単勝オッズ130.0倍の超伏兵だった。近2戦は2勝クラスでも掲示板外の格下馬。しかも最内枠とあって、多くのファンに苦戦必至と思われていた。しかし、鞍上の菅原明良騎手は決して諦めていなかった。最内1番枠から好スタートを決めると、迷うことなく内ラチ沿いへ。他の16頭とは別のレースを走っているかのような立ち回りを見せた。そのまま突…