夏の函館で躍動する一人の女性がいる。トレセン3年目の松原汀明(ちあき)助手(24)。既に4勝を挙げ、函館でリーディングトップを走る石坂厩舎を支える縁の下の力持ちだ。 普段からとても穏やかで、優しい笑顔が印象的な松原助手。ただ、馬の話になると、途端に“プロ”の顔に変わる。何気ない会話の言葉の節々に、馬への愛情や馬乗りに対してのひたむきな思いがあふれている。「ずっと厩舎にいられるくらい馬が好きですね。人の感情をぶつけないということを一番心掛けています」。繊細な馬の能力を最大限に引き出せるように、常に寄り添った目線で接している。 昨夏にはカルプスペルシュとともに、自身初の重賞挑戦となった函館2…