15年の宝塚記念はゴールドシップ一色だった。その走りはもちろん、強烈なキャラクターでも多くのファンに愛された個性派。とりわけ宝塚記念には強く、13年と14年に連覇。阪神大賞典、天皇賞(春)と連勝して挑んだ15年は単勝1.9倍の圧倒的1番人気に推され、史上初の3連覇は濃厚と見られていた。 しかし、ゴールドシップはレースで悪い意味での意外性を見せてしまう。ゲートで立ち上がり、一度は落ち着いたかと思われたが、再度立ち上がった瞬間にゲートオープン。致命的な出遅れを喫してしまったのだ。場内はどよめいたが、レースは進む。直線に向いてラブリーデイが先頭へ。これにただ1頭、襲い掛かったのが牝馬のデニムアンドルビーだった。…