【競馬人生劇場・平松さとし】今週末、東京競馬場ではオークス(G1)が行われる。3歳牝馬クラシックの第2弾は芝2400メートルが舞台。1冠目の桜花賞(G1)が1600メートルだから、一気に800メートルの延長となり、当然これが鍵となる。過去に樫の女王となった馬の陣営に話を聞いても、「折り合いが課題だった」という声がよく聞かれた。 例えば20年、後に3冠牝馬となったデアリングタクト。桜花賞では激しくイレ込んだため、「同じ調子では距離を克服できない」(杉山晴紀調教師)と考え、パドックでは他馬と距離を置き、馬場入りも最後に1頭で行うことで、馬をリラックスさせた。 同様に1頭で馬場入りさせたのが97年のメジロドーベル。ただし、…