今年で20回を迎えるヴィクトリアマイル(4歳上牝・GI・芝1600m)。これまで多くの名牝が制してきたが、「悲願」の2文字が最も似合うのは13年のヴィルシーナだろう。GIで2着を数えること4回、その末に辿り着いた戴冠劇を振り返る。 ヴィルシーナは父ディープインパクト、母ハルーワスウィート、母の父Machiavellianの血統。馬主は元プロ野球選手の「大魔神」こと佐々木主浩氏だった。栗東・友道康夫厩舎に所属し、2歳夏にデビュー勝ち。3戦目のエリカ賞で牡馬相手に2勝目を挙げると、続くクイーンCで重賞初制覇。しかし、牝馬三冠はいずれもジェンティルドンナの2着に終わる。そして最大のライバルが不在だったエリザベス女王杯でも、レインボ…