「天皇賞(春)・G1」(5月4日、京都) 2年前の12月2日。寒空の下で行われた阪神5R新馬戦の衝撃を今でも鮮明に覚えている。後方で息を潜めていた栗毛馬が放った直線での豪脚。「すご…」と思わず声が出たほどだった。ツンとした冬の空気を切り裂くようなデビュー戦Vを飾ったのが、天皇賞・春にエントリーしているビザンチンドリーム(牡4歳)だった。 管理するのは開業7年目を迎えた坂口智康調教師(44)=栗東。彼との出会いを、「2歳の春頃に初めて見させていただきましたが、きれいな馬でしたね。雰囲気がありました」と振り返る。「能力は感じていましたが、まさかあんなにインパクトのある勝ち方をしてくれるとは思…