今年の天皇賞(春)(4歳上・GI・芝3200m)は6年ぶりに牝馬の参戦がない。とはいえ、春の盾はもともと牝馬にとって超難関といえるレース。これまでに勝ったのは53年のレダの1頭のみ。84年のグレード制導入以降に限ると、延べ31頭が出走して未勝利となっている。ここでは近年の天皇賞(春)に挑戦した牝馬を振り返りたい。 84年以降の天皇賞(春)において、最も人気を集めた牝馬は05年のマカイビーディーヴァだ。豪G1・メルボルンCを03年から05年まで3連覇した豪州の名牝。この年は自国でG1を2連勝してからの来日だった。前哨戦のエイプリルSでは7着に敗れていたが、本番ではリンカーンに次ぐ支持を集める。しかしながらレースでは後方から伸び切れ…