ダートで一時代を築いたエスポワールシチーが、初めて重賞を制したのが09年のマーチSだった。後にGIとJpnIを9勝し、種牡馬としても活躍。そんな偉大なダート王が意外にも唯一、中山で走った一戦を振り返る。 エスポワールシチーは父ゴールドアリュール、母エミネントシチー、母の父ブライアンズタイムの血統。サンデーサイレンスの砂の最高傑作と呼ばれた父の初年度産駒だった。3歳春のデビューから芝を使われ、6戦目で勝ち上がり。しかし、500万下への昇級戦で7着に敗れると、陣営はダートに舵を切った。すると500万下、1000万下、1600万下、オープンのトパーズSと破竹の4連勝を果たし、重賞初挑戦となった平安Sでも2着に健闘する。続くフ…