圧巻のデビュー戦Vから約8カ月。矢作厩舎のキングスコールが史上初となるキャリア1戦でのスプリングS制覇に挑む。月曜朝、厩舎の洗い場で手入れを終えると、担当の田代厩務員が引っ張りながら「これがキンちゃんですよ」と誇らしげに馬房に収めた。たくましい黒鹿毛の馬体は無限の可能性を秘めている。 昨年7月の札幌新馬戦はパドックで立ち上がり、放馬するアクシデント。それでもレースはノーステッキのまま3馬身差の快勝。20年札幌2歳Sでソダシがマークした従来の記録を0秒4更新する2歳コースレコード(=1分47秒8)で駆け抜けた。その後はソエ(若馬特有の管骨の炎症)で札幌2歳Sを使えず、左前肢に軽度の骨折が判明。長期休養を余儀なくさ…