数々の名場面がある報知杯フィリーズレビュー。競馬記者歴35年の吉田哲也記者による「見てきた」は、名牝たちが走ってきた伝統のトライアルにスポットを当てる。 本社杯でありながら、この季節が来ると、企画に頭を抱えることが少なくなかった。時の編集局長から「キャンペーンを張れ」と天の声も…。それでも「主役不在」が変わることはなかった。同じ報知杯なのに、弥生賞との差をぼやいてみたりもした。 もちろん、偉大な名牝も歴代優勝馬に名をきざんでいる。昭和61年、フィリーズレビューの前身である「4歳牝馬特別」をステップに、史上初の3冠牝馬へと駆け抜けたのがメジロラモーヌだった。鞍上には先日、調教師を定年引退…