この声が流れると、ざわめいていた競馬場が一瞬にして静寂につつまれることも。「お知らせいたします。○○競馬第△レースの××番○○は…」。この「お知らせいたします」から始まる放送は、スピード感ある実況放送とは異なり、ゆっくりとした独特な口調で場内に緊張感をもたらす。しかしこの声の主は一体。開催を支える“声”の正体をJRAに尋ねてみた。 声の主は、裁決書記として執務しているJRAの担当者。各競馬場に1人が編成され、普段は審判部門で裁決に関わる事務処理などをメインに行っているが、裁決業務全般を補佐するなど広範かつ多岐に及ぶ業務内容となっている。そのうちのひとつとして冒頭の裁決放送も。したがって、アナウン…