サイレンススズカ、ヴィクトワールピサ、ドゥラメンテなど過去の優勝馬に超一流ホースが名を連ねる中山記念。しかし、勝ちっぷりで言えば、この96年サクラローレルがトップだろう。4角8番手から2着ジェニュイン以下をなで切りにした決め手は、まさに圧巻だった。 この時、サクラローレルは1年1カ月の休み明けだった。95年、東の金杯を勝ち、目黒記念で2着。いざ、天皇賞・春というところで骨折した。重傷で引退の危機すらあったほどだが、何とか復帰にこぎつけた。 鞍上は横山典弘だった。それまで主戦を務めていた小島太騎手(引退)が調教師に転身。当時、関東の期待を一身に集めていた男に白羽の矢が立った。 横山典の騎乗ぶりは大胆…