京都で行われた「第30回シルクロードS」は9番人気エイシンフェンサーがV。鞍上の川又賢治(27)はデビュー9年目で重賞初制覇を飾った。 ゴール板を独走で駆け抜けたエイシンフェンサーの背中の上で川又の白い歯が光った。鞍上の脳裏を駆け巡ったのは馬主、調教師、厩舎スタッフ、そして相棒への思い。「とにかく感謝の気持ちでいっぱい。ここまで頑張ってくれた馬に“本当にありがとう”と伝えたい」。重賞26度目の挑戦で初勝利を射止めた27歳は、感慨深げに同馬の首筋をポンポンと2度叩いた。 ノープランは絆の証だ。13度目のコンビで気心知れた人馬に作戦など不要。鞍上は「スタートが上手で競馬も上手。フェンサーにとっては取れたとこ…