京都記念(4歳上・GII・芝2200m)はどちらかといえば逃げ先行有利のレースだ。10年以降の勝ち馬15頭のうち、実に10頭が3角3番手以内、13頭が同5番手以内だった。ここでは伏兵が逃げ切った14年と22年の2戦を振り返る。 14年の京都記念には不動の主役がいた。2年前の三冠牝馬であり、前年秋にはジャパンCを制していたジェンティルドンナだ。単勝オッズは1.6倍だから、多くのファンが「堅い軸馬」と考えていたことは間違いない。レースでは大本命らしく好位を追走。理想的な立ち回りから抜け出すだけと思われたが、まさかの失速。自身初の掲示板外となる6着に沈むこととなった。 かわって勝利を収めたのは6番人気、単勝34.3倍のデスペラードだ…