芝ダートの両方でJRA・GIを制した馬は僅かに5頭しかいない。古い方からクロフネ、アグネスデジタル、イーグルカフェ、アドマイヤドン、そして唯一となる21世紀生まれの達成者がモズアスコットだ。現在は種牡馬としても活躍している異色の名馬がダートに初挑戦したのが20年の根岸S。1年8カ月ぶりの復活Vを果たした一戦を振り返る。 モズアスコットは米国生まれのフランケル産駒。栗東・矢作芳人厩舎に所属し、3歳6月にデビュー。3戦目から4連勝でオープンに昇級すると、重賞でも好勝負を続ける。そして4歳春、安土城S(2着)から連闘で参戦した安田記念でアエロリットやスワーヴリチャードなどの強豪を倒し、GIで重賞初制覇を果たした。しかし…