昨年の春先だった。友道調教師から「本当にいい馬体をしている。さすが金子(真人ホールディングス)さん、という感じ」とかなりの手応えを聞いたのがカムニャック(牝3歳、栗東・友道康夫厩舎、父ブラックタイド)だ。さらに、母の父にサクラバクシンオーを持つブラックタイド産駒であることも聞き、これはG1・7勝を挙げたキタサンブラックと同じ。ならば、牝馬らしからぬ雄大な馬体も納得だった。 ただ、体よりも血よりも強烈だったのが昨年の8月11日に行われた初戦(中京・芝2000メートル)の走りだ。前半5ハロン64秒1という超スローで、後方から大外を回りながら、ほぼ持ったままで3馬身半差の圧勝。まさに「突き抜ける」という表現がぴっ…