「有馬記念・G1」(22日、中山) 過去にラストランで暮れのグランプリを制し、競走馬生活を終えた名馬を紹介する当欄。今回は17年キタサンブラックを振り返る。 ◇ ◇ 極限まで鍛え抜かれた肉体は血の限界も、世間の常識も超越した。史上最多タイの芝G17勝(当時)の懸かった17年有馬記念。キタサンブラックは、伝説になった。 若駒の時には手脚が異様に長くてきゃしゃ。見栄えはせず、デビューも明け3歳の1月末と遅れた。決して超良血とは言えない。母父サクラバクシンオーの血統背景から、常に距離不安もささやかれた。それでも3歳秋には菊花賞をV。古馬になると一層ハードになったトレーニングにも食らいつ…