この年の有馬記念は“本命党”にとっては力が入る一戦だった。1番人気ダイワスカーレットの信頼度は相当に高そうだった。 前走の天皇賞・秋ではレコード決着の中、ウオッカと並んでゴールに飛び込み、鼻差2着。そのウオッカが今回は不在。さらには、直線が短い中山が舞台。前年の有馬記念でも2着(勝ち馬マツリダゴッホ)に踏ん張っており、急坂への耐性は証明済みだった。死角は見当たらなかった。 大方の予想通り、ダイワスカーレットは完勝を収めた。ところが、2着は大外から飛んできた14番人気アドマイヤモナーク、3着は10番人気のエアシェイディだった。3連単は98万5580円。ダイワスカーレットの1着固定で買っても、この2、3着はなか…