日本競馬に革命を起こし、世界との距離を急速に縮めた藤沢和雄元調教師。その栄光の歴史の出発点、最初のG1制覇となったのが、このシンコウラブリイによるマイルCS制覇だった。 アイルランドで生まれ、同地で育成され、頃合いを見て日本へ。当時、最先端のシステムで鍛え上げられたカーリアン産駒の牝馬は、新馬戦で牡馬相手に4馬身差の圧勝を収め、まず度肝を抜いた。 3歳になって本格化すると、ニュージーランドT4歳S(当時)、ラジオたんぱ賞(同)、クイーンS(当時は3歳限定)と重賞3連勝。その後はG1とG2で惜敗が続いたが、4歳夏から再び連勝街道を歩みだす。札幌日経オープン、毎日王冠、スワンSと3連勝を決め、いよいよG1マイルCSを迎…