地方のホッカイドウ競馬に所属したまま、中央や海外のビッグレースに挑戦を続けたコスモバルク。ちょうど20年前の3歳秋、菊花賞に向けた戦いの日々を振り返る。 コスモバルクは2歳時のラジオたんぱ杯2歳Sで重賞初制覇。「地方のチャレンジャー」から、瞬く間に「クラシックの有力候補」へと浮上した。そして年明け初戦の弥生賞も制覇。皐月賞は2着、日本ダービーは8着に敗れたが、秋のラスト1冠・菊花賞での悲願成就が期待された。 そんな地方の雄の前に立ちはだかったのがルールの壁だった。仮に中央所属であれば、賞金的に菊花賞の出走は確実。しかしながら、地方馬だったのでセントライト記念で3着以内に入り、優先出走権を獲得する必…