のちに第76代ダービー馬へと上り詰めるロジユニヴァース。だからというわけではないが、札幌2歳S出走前から、この馬には他馬とは違う“空気”があった。 関東馬なのにデビュー戦が阪神(1着)。直前、栗東に滞在させていたからだ。恐らくは担当厩務員のもう1頭の馬が重賞に出走するため帯同したのだろう。もし、萩原清師がロジユニヴァースの素質を見込んで栗東へと送り込んでいたのであれば、それは相当な慧眼と言わざるを得ない。 そして2戦目が札幌2歳S。ここでもロジユニヴァースは記者たちの注目を引く動きを見せる。厩舎地区にある「陸橋」で足腰を鍛えたのである。 説明が必要だ。札幌競馬場の厩舎は2地区に分かれている。間に環…