25年前のきょう、岩手が大いに沸いた。翌日の地元紙には「快挙! 地方から中央制す」の大見出し。水沢競馬に所属のメイセイオペラがフェブラリーSを完勝し、現在まで唯一となる“地方所属馬によるJRA・GI制覇”を達成したのだった。 決して目立つ血統ではない。そして、大きなアクシデントを乗り越えての勝利でもあった。父グランドオペラは血統背景こそ抜群(父はニジンスキー、母はカナダ年度代表馬)だが未勝利馬で、母のテラミスは岩手2勝という成績。本馬は3歳秋から翌年にかけて9連勝を飾ったが、4歳秋には馬房で顔面を強打して、一時は競走馬生命さえ危ぶまれる大けがを負ったこともある。だが、不屈の闘志と驚異の回復力で復活、そし…