【松浪大樹のあの日、あの時、あのレース=2003年京都金杯】 このコラムを書くとき、まずは過去30年くらいの結果をチェックしてみるんです。で、勝ち馬の名を眺めながら「ああ、あのときはこんなことがあったな」や「あの関係者とこんなことを話したレースだったな」など、忘れていたような記憶を少しずつ思い出していく──。しかし、中山・京都の両金杯の成績を10秒ほど凝視し、最初に出てきた言葉は 「金杯って思い出がねえなぁ」 昨年までの不甲斐ない成績をリセットし、再スタートを切れる競馬ファンにとって大事なレース。それは関係者の方々もそうでしょうし、きっと僕らもそうなんでしょうけど、それなのに思い出らしい思い出がな…