【名物馬主が消える競馬界】「メイショウ」松本好雄氏と「スズカ」永井啓弐氏が遺した問い──“個人馬主の理想”は今も成立するのか

  •  今夏は中央競馬の名物オーナーの訃報が相次いだ。8月29日には「メイショウ」の冠馬名で知られる松本好雄氏が87歳で死去した。死のわずか6日前の8月23日、中京の3レースでメイショウハッケイが勝ち、個人馬主として史上初の中央通算2000勝を達成した。  本サイトのデータベースを見ると、松本氏の初出走は1975年2月の京都で、馬主生活は実に半世紀を超える。私事で恐縮だが、筆者は76年から競馬を本格的にフォローし始めていて、77年3月に4歳牝馬特別(現フィリーズレビュー)で2着に入り、桜花賞に駒を進めた逃げ馬メイショウローレル(19着)の記憶がある。なかなか大レースとは縁が薄かったが、グレード制施行直前の83年に今は姿を消した父内

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