かつての名騎手と伯楽の引退

  •  今週末の競馬を最後に、東西8人の調教師が現役を退く。  村山明調教師以外の7人は、みな定年による引退で、そのなかに、騎手として3度リーディングとなり、JRA通算2111勝を挙げて殿堂入りした河内洋調教師がいる。河内師は、史上初の牝馬三冠馬メジロラモーヌの主戦騎手としても知られ、1980年代後半からの「第二次競馬ブーム」の主役となったオグリキャップが中央入りしてから7戦の鞍上もつとめた。  名騎手の多くに共通していることなのだが、この人の悪口を、私は一度も聞いたことがない。誰からも慕われ、敬われていた。  それに関して、デビュー前の1971年から85年まで師事した武田作十郎元調教師の「誰からも好かれる騎手になりな

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