競馬に関する古典的推理小説

  •  以前、この稿に記した佐野洋(1928-2013)の競馬ミステリー『直線大外強襲』の角川文庫版(初版1974年)の解説に、「馬家」を自称する作家の石川喬司氏がこう書いている。 「競馬を扱った推理小説には、古くはシャーロック・ホームズが名馬の替え玉事件を見破る有名な『白銀号事件』をはじめ、競馬の賭けにもっと大きな賭けをからませたヴァン・ダインの『ガーデン殺人事件』などがある(以下略)」  そして、佐野洋の別の競馬ミステリー『禁じられた手綱』の徳間文庫版(初版1982年)の解説に、文芸評論家の郷原宏氏はこう記している。 「競馬をテーマにした推理小説は決して多くない。古くはコナン・ドイルの『白銀号事件』やヴァン・ダインの『

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