「相変わらずですね、現役時代も噛みついてきました」 ハルウララの取材をするため、千葉県御宿町にあるマーサファームを訪問したのは、昨年9月だった。(前回の記事はこちら) 「負け組の星」と呼ばれ、連戦連敗のハルウララに日本中が声援を送って一大ブームとなってから、10年近い月日が流れていた。途中からオーナーとなった女性の方針で放牧に出て、そのまま高知競馬場に戻ることなく競走馬登録を抹消されたハルウララは、ファンの前から姿を消した。その後は居場所を転々としながら流転の日々を送り、ようやく落ち着いた場所がマーサファームだった。 ハルウララというのどかな馬名とは裏腹に、写真撮影にも苦労するほどに落ち着きが…