自分の友人や仕事仲間で、普段からあだ名で呼びかけている人はどのくらいいるだろうか。 集英社文庫の「ハンちゃん」は、名字の半澤から周囲にそう呼ばれているだけで、癖や特徴などによるあだ名ではない。小桧山悟元調教師の「コビさん」も、相馬野馬追の只野晃章(てるあき)武者の「テル君」もそうだ。 今、スマホに登録してある千人ほどの名をザッと見たが、あだ名で呼びかけている相手はひとりもいない。 子供のころ、体型と顔つきから「カバ」というあだ名をつけられた同級生の男の子がいた。私もそう呼んでいた。明るい人気者だったし、個人的にもしょっちゅうクワガタやザリガニなどを一緒にとりに行くくらい仲がよかった。 …