騎手を背に乗せ、時速60km以上で大観衆の前を駆ける競走馬。だがその光景は、ただ漠然と年月を重ねるだけで生まれるものではない。 幼い“ウマ”はまず、人との信頼関係を構築し、基礎体力を身に付けるための「初期・中期育成」が行われる。さらに、競走馬としてデビューを果たすには、鞍を乗せ、人を乗せて走れるようになることが必要だ。 そのために牧場では、具体的にどのようなトレーニングとコミュニケーションを施しているのだろうか。 今回は、北海道沙流郡日高町に所在する下河辺牧場で、育成・トレーニング部門を担当する下河辺隆行さんに、“ウマ”から競走馬にする方法を伺った。 なお、こちらの記事では一部、下河辺牧…