1頭1頭異なる馬の個性や気持ちを理解して走るほうに向けさせ、レースで能力を発揮させるのが騎手の仕事。 しかし中には狡賢い馬や、“頑張らなくてもいい”と学んでしまう馬、過去に経験した嫌な出来事を覚えていてレースに支障をきたす馬などもいるそう。 川田騎手とともに2019年のクラシック戦線を戦い、あるレースをきっかけに不調に陥ってしまったヴェロックスを例に、川田騎手の目線で「馬の気持ち」についての見解をお話ししていただきました。 (取材・構成=不破由妃子) 人間と同じで、馬も楽な道、楽な方法を探す 馬という生き物の心の在り方は、人間にとても近いと僕は思っています。 人間の性格がひとりひとりまったく違う…