前回の当コラムでは、中央競馬の厩舎従業員の俸給表を巡る労使交渉と、厩務員4労組のうち3つが3月18日に開催ストに入った(翌19日は解除)経緯について触れた。当時も言及した通り、一連の動きは国内大手企業の春闘と時期的に重なっていて、「春闘交渉の紛糾」と認識した人も少なくなかっただろう。 実際には3月の交渉は目先の賃上げ交渉というよりは、俸給表というルールの問題で、具体的には2011年から施行された「新賃金体系」の廃止を労組側が求めていた。結果はスト戦術を予告していた4労組のうち、全国競馬労働組合(全馬労)執行部が3月17日に一方的に離脱を表明し、スト自体は「流れ解散」のような形で終わった。 ただ、年中行事…