(つづき) 有馬記念目前に回避を即断 2014年7月、netkeibaの「ノンフィクション・ファイル」というコーナーで国本のインタビューを敢行(記事はこちらから)。馬選びのポイントから生産界への提言まで、独自の競馬哲学を大いに語ってもらったのだが、そのなかで当時1勝馬だったパンドラにも触れ、国本はこう言い切った。 「夏に一度使って、秋は紫苑Sから秋華賞と、もう決めています」 繰り返すが、春シーズン終了時点のパンドラは6戦1勝の500万条件馬で、秋華賞を目指すのであれば、決して猶予のある立場ではなかった。しかし、5月24日のカーネーションC2着を最後に放牧に出され、前述した通りのローテが組まれていた。取材後、夏の貴重な一…