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HOKKAIDO KEIBA 2024

RACE

エーデルワイス賞

JpnIII

1200m

GDJ

エーデルワイス賞

レースガイド

北の若き女王へ 2歳牝馬戦線の総決算

1998年、日本で初めてかつ現在でも唯一の2歳牝馬限定ダートグレード競走として創設される。創設された当初は1,700から1,800mの中距離戦だった。途中、旭川競馬場・ダート1,600mでの施行を経て、09年の第12回には4年ぶりに門別競馬場・ダート1,200mで行われ、それ以来は施行距離が固定されている。ホッカイドウ競馬の2歳牝馬重賞戦線の総決算であるとともに、早い時期からダートで勝ち上がってきた若駒たちにとっても重要なステップとなる1戦。過去10年のレースを振り返ると、JRAが3勝に対し地元北海道勢が7勝と優勢だ。早い時期から厳しい環境と激戦を乗り越えてきた乙女たちが今年も「門別最強説」を実証するか、それとも素質あるJRAの所属馬が反旗を翻すか注目したい。



★『GRANDAME-JAPAN2024』2歳シーズン対象競走

前年ハイライト

スタート直後からしばらく先行争いが続き、結局ライトヴェールが1番手、ムームが2番手の隊列で3コーナーへ。4コーナーでライトヴェールがムームらを引き離し、単独先頭でゴール前の直線に入りました。残り100mほどの地点までライトヴェールが大きなリードを保っていたものの、決勝線の手前でモノノフブラック・モズミギカタアガリ・スティールマジックの3頭が急襲。最後は大外のモズミギカタアガリが3/4馬身抜け出し、重賞ならびにダートグレード競走初制覇を果たしています。

データ分析

少頭数のレースを走った直後の馬が勝ち切れていない点に注意したいところ。過去5年の前走出走頭数別成績を見ると、9頭以下の馬は[0-3-1-23](3着内率14.8%)、10頭以上の馬は[5-2-4-36](3着内率23.4%)です。ちなみに、2021年以降の過去3年に限ると、9頭以下の馬は[0-1-1-15](3着内率11.8%)、10頭以上の馬は[3-2-2-20](3着内率25.9%)でした。今年の該当馬も扱いに注意しましょう。

上位人気グループの馬が中心

過去5年の単勝人気順別成績を見ると、5番人気以内の馬は[3-5-4-13](3着内率48.0%)、6番人気から11番人気の馬は[2-0-1-27](3着内率10.0%)、12番人気以下の馬は[0-0-0-19](3着内率0.0%)となっています。人気薄の馬が上位に食い込んだ例もある一方、上位人気勢の成績も決して悪くはありません。

表1単勝人気順別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1番人気 1 2 0 2 5 20.0% 60.0% 60.0%
2番人気 0 1 1 3 5 0.0% 20.0% 40.0%
3番人気 1 1 0 3 5 20.0% 40.0% 40.0%
4番人気 1 1 1 2 5 20.0% 40.0% 60.0%
5番人気 0 0 2 3 5 0.0% 0.0% 40.0%
6番人気 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
7番人気 1 0 0 4 5 20.0% 20.0% 20.0%
8番人気 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
9番人気 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
10番人気 1 0 0 4 5 20.0% 20.0% 20.0%
11番人気 0 0 1 4 5 0.0% 0.0% 20.0%
12番人気 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
13番人気 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
14番人気 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
15番人気 0 0 0 3 3 0.0% 0.0% 0.0%
16番人気 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
角川秀樹調教師をはじめとする地方勢も健闘している

過去5年の調教師別成績を見ると、3着以内となった回数が2回以上の現役トレーナーは、角川秀樹調教師のみとなっています。ちなみに、過去5年の所属別成績を見ると、地方の馬は[4-2-4-44](3着内率18.5%)、JRAの馬は[1-3-1-15](3着内率25.0%)となっていました。3着内率はJRA勢の方が高かったものの、3着内数で評価するならば地方所属馬が優勢です。

表2調教師別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着 以下 総数 勝率 連対率 3着内率
角川秀樹 1 2 1 7 11 9.1% 27.3% 36.4%
今野貞一 1 0 0 0 1 100.0% 100.0% 100.0%
石本孝博 1 0 0 0 1 100.0% 100.0% 100.0%
田中淳司 1 0 0 7 8 12.5% 12.5% 12.5%
米川昇 1 0 0 6 7 14.3% 14.3% 14.3%
加藤士津八 0 1 0 0 1 0.0% 100.0% 100.0%
森秀行 0 1 0 0 1 0.0% 100.0% 100.0%
松本隆宏 0 0 1 0 1 0.0% 0.0% 100.0%
川島洋人 0 0 1 3 4 0.0% 0.0% 25.0%
田中正二 0 0 1 1 2 0.0% 0.0% 50.0%
鈴木伸尋 0 0 1 0 1 0.0% 0.0% 100.0%
その他の調教師 0 1 0 35 36 0.0% 2.8% 2.8%
圧倒的に外枠有利

過去5年の枠番別成績を見ると、1枠から5枠の馬は[1-2-1-41](3着内率8.9%)、6枠から8枠の馬は[4-3-4-18](3着内率37.9%)となっています。今年も外寄りの枠に入った馬を重視するべきでしょう。

表3枠番別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1枠 0 0 0 7 7 0.0% 0.0% 0.0%
2枠 0 0 0 8 8 0.0% 0.0% 0.0%
3枠 1 0 1 8 10 10.0% 10.0% 20.0%
4枠 0 0 0 10 10 0.0% 0.0% 0.0%
5枠 0 2 0 8 10 0.0% 20.0% 20.0%
6枠 2 1 1 6 10 20.0% 30.0% 40.0%
7枠 1 0 2 7 10 10.0% 10.0% 30.0%
8枠 1 2 1 5 9 11.1% 33.3% 44.4%
直近の競走成績を素直に評価したい

過去5年の前走着順別成績を見ると、7着以内の馬は[5-5-5-46](3着内率24.6%)、8着以下の馬は[0-0-0-13](3着内率0.0%)となっています。なお、2021年以降の過去3年に限ると、3着以内の馬は[3-2-3-15](3着内率34.8%)、4着から6着の馬は[0-1-0-11](3着内率8.3%)、7着以下の馬は[0-0-0-9](3着内率0.0%)となっていました。前走着順が良い馬ほど信頼できるレースと言えそうです。

表4前走着順別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1着 3 3 1 19 26 11.5% 23.1% 26.9%
2着 1 0 1 6 8 12.5% 12.5% 25.0%
3着 0 0 1 5 6 0.0% 0.0% 16.7%
4着 0 1 0 3 4 0.0% 25.0% 25.0%
5着 0 0 0 6 6 0.0% 0.0% 0.0%
6着 0 1 1 5 7 0.0% 14.3% 28.6%
7着 1 0 1 2 4 25.0% 25.0% 50.0%
8着 0 0 0 6 6 0.0% 0.0% 0.0%
9着 0 0 0 4 4 0.0% 0.0% 0.0%
10着 0 0 0 2 2 0.0% 0.0% 0.0%
12着 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%

(伊吹 雅也)

有力馬情報

イイデマイヒメ(牝2・村上正和厩舎)



 1,100mのフレッシュチャレンジ(7月17日)を3馬身差で快勝して以来、ここまで3戦2勝。前走のフローラルカップ(9月19日)では単勝1番人気の支持を集めながら9着と、初めての敗北を喫したが、デビュー2戦目でベラジオドリーム、ミラクルヴォイスといった牡馬の強豪を従えて差し切ったサッポロクラシックカップ(8月8日)の内容を考えれば、これが本来の実力でないことは明白だろう。当レースを2勝している阿部龍騎手とのコンビで、1,200mの舞台であらためて実力を見せるか。


トレヴェナ(牝2・角川秀樹厩舎)



 初勝利はデビュー3戦目・1,200mのアタックチャレンジ(6月19日)で、勝ち上がりには1カ月強を要したが、オープン昇級後は堅実に末脚を繰り出す競馬を続けてきた。フルールカップ(8月21日)では、後の重賞3勝馬・ゼロアワーに1馬身半差まで迫る2着、前走の金沢シンデレラカップ(9月21日、金沢競馬場)も、プチプラージュ・レディーティアラというホッカイドウ競馬勢2頭に続く3着と善戦している。岩手のリーディング・山本聡哉騎手を背に、大舞台での初戴冠を狙う。


ミリアッドラヴ(牝2・新谷功一厩舎)

(c)netkeiba

 馬名の意味は“無数の愛”。半姉スティールブルーは、昨年のGIII・アルテミスステークスで3着に入っている。ダート1,400mの新馬戦(9月16日、中京競馬場)では、最内枠から2番手を追走すると、直線でのマッチレースを制した。3着以下を大差で引き離しており、2着馬ダノンフィーゴは続く2戦目を6馬身差で圧勝していることからも、本馬の能力も高く評価されよう。今年のスプリンターズステークスでGI初制覇を飾った鞍上・西村淳也騎手の勢いも借り、初めてのタイトル獲得をもくろむ。


レディーティアラ(牝2・田中淳司厩舎)



 1,100mのフレッシュチャレンジ(6月6日)を勝利した後は勝ち星にこそ恵まれないものの、フルールカップ3着、金沢シンデレラカップ2着と、牝馬の重賞戦線でもあと一歩の走りを続けている。手綱をとる岩橋勇二騎手は、21年の当レース、スピーディキックとのコンビでダートグレード競走初制覇。昨年のフルールカップを制したヨシノヒローイン、今年のリリーカップを制したリオンダリーナなど、初年度から当地門別での活躍馬を多数送り出すモーニンの仔が、2歳女王となるか。


ラインパシオン(牝2・水野貴広厩舎)

(撮影:下野雄規)

 400kg前後という小柄な馬体ではあるが、ダート1,150mの新馬戦(6月29日、福島競馬場)では、好位から直線で抜け出しデビュー勝ち。前走のGIII函館2歳ステークス(7月13日)こそ13着に敗れたが、ダートに戻っての巻き返しを図る。母・イナズマアマリリスは08年にホッカイドウ競馬所属としてJRA・2歳500万下を勝利し、JRA移籍後に重賞・ファンタジーステークスを制した実績の持ち主。佐賀競馬から期間限定騎乗中の金山昇馬騎手を背に、地元ゆかりの血統馬の躍動が期待される。


※五十音順

※出走馬は10月24日現在の情報を基にしております。

ご注意:当ページの情報は、特定の馬の応援や勝馬の示唆をするものではありません。