RACE
ブロッサムカップ
H2
1700m
レースガイド
さらなる飛躍を目指して 晩秋に咲く乙女たち
2013年、シーズン最終日に行われる道営記念のアンダーカードとして、門別競馬場・ダート1,200mの条件で第1回が行われた。当初は同距離で行われたエーデルワイス賞の「敗者復活戦」的な色合いの強い位置づけであったが、内回りコースが新設された15年の第3回から距離が1,600mに延長、18年に距離が現在の1,700mに変更されて以来、長い距離への適性を持つ2歳牝馬の総決算としての意味合いが備わるようになった。過去11回の勝ち馬のうち、重賞で勝利した実績のある馬は第9回コスモポポラリタ(21年)のみ。実績馬と上がり馬による争いは、各馬の冬場や明け3歳の動向にもつながり、最大56kgを課される別定重量の設定もレースの鍵を握る。
★1着馬の馬主に「ニューイヤーズデイ」の2025年種付権利を付与【スタリオンシリーズ競走】
前年ハイライト
スタート直後の先行争いを制し、先頭で1コーナーに入ったのはラブミーエール。これをフリーパスポートとヴィヴィアンエイトが追う形となり、向正面でこの3頭が後続をやや引き離しました。3コーナーに入るとラブミーエールが後退し、ヴィヴィアンエイトとフリーパスポートが併走しながら4コーナーを通過。残り200m地点を過ぎたところで単独先頭となったヴィヴィアンエイトに、中団から伸びてきたモズミギカタアガリが決勝線の手前で並びかけたものの、結局ヴィヴィアンエイトがアタマ差だけ先着し、自身初の重賞制覇を果たしています。
データ分析
直近のパフォーマンスを素直に評価した方が良さそう。過去5年の前走着順別成績を見ると、10着以内の馬は[5-5-5-28](3着内率34.9%)、11着以下の馬は[0-0-0-6](3着内率0.0%)です。ちなみに、2020年以降の過去4年に限ると、7着以内の馬は[4-4-4-19](3着内率38.7%)、8着以下の馬は[0-0-0-7](3着内率0.0%)でした。大敗直後の馬は強調できません。
伏兵が馬券に絡んだ年も少なくない
過去5年の単勝人気順別成績を見ると、1番人気の馬は[2-0-1-2](3着内率60.0%)、2番人気から6番人気の馬は[2-4-3-16](3着内率36.0%)、7番人気以下の馬は[1-1-1-16](3着内率15.8%)となっています。上位人気の成績が悪いわけではないものの、人気薄の馬が好走を果たす可能性はそれほど低くないと見るべきでしょう。
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 総数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1番人気 | 2 | 0 | 1 | 2 | 5 | 40.0% | 40.0% | 60.0% |
2番人気 | 1 | 0 | 0 | 4 | 5 | 20.0% | 20.0% | 20.0% |
3番人気 | 1 | 1 | 0 | 3 | 5 | 20.0% | 40.0% | 40.0% |
4番人気 | 0 | 1 | 1 | 3 | 5 | 0.0% | 20.0% | 40.0% |
5番人気 | 0 | 1 | 0 | 4 | 5 | 0.0% | 20.0% | 20.0% |
6番人気 | 0 | 1 | 2 | 2 | 5 | 0.0% | 20.0% | 60.0% |
7番人気 | 0 | 0 | 0 | 5 | 5 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
8番人気 | 1 | 0 | 0 | 4 | 5 | 20.0% | 20.0% | 20.0% |
9番人気 | 0 | 0 | 1 | 2 | 3 | 0.0% | 0.0% | 33.3% |
10番人気 | 0 | 1 | 0 | 2 | 3 | 0.0% | 33.3% | 33.3% |
11番人気 | 0 | 0 | 0 | 3 | 3 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
阿部龍騎手・松井伸也騎手に注目
過去5年の騎手別成績を見ると、3着以内となった回数が2回以上の現役ジョッキーは、阿部龍騎手・松井伸也騎手の2名となっています。阿部龍騎手は2021年から2023年までのここ3年連続で3着となっていますし、松井伸也騎手も2021年と2023年に連対を果たしていますから、引き続きマークしておいた方が良いかもしれません。
1着 | 2着 | 3着 | 4着 以下 | 総数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
松井伸也 | 1 | 1 | 0 | 2 | 4 | 25.0% | 50.0% | 50.0% |
宮崎光行 | 1 | 0 | 0 | 1 | 2 | 50.0% | 50.0% | 50.0% |
桑村真明 | 1 | 0 | 0 | 4 | 5 | 20.0% | 20.0% | 20.0% |
井上俊彦 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0.0% | 100.0% | 100.0% |
黒澤愛斗 | 0 | 1 | 0 | 1 | 2 | 0.0% | 50.0% | 50.0% |
落合玄太 | 0 | 1 | 0 | 2 | 3 | 0.0% | 33.3% | 33.3% |
阿部龍 | 0 | 0 | 3 | 1 | 4 | 0.0% | 0.0% | 75.0% |
岩橋勇二 | 0 | 0 | 1 | 1 | 2 | 0.0% | 0.0% | 50.0% |
服部茂史 | 0 | 0 | 1 | 2 | 3 | 0.0% | 0.0% | 33.3% |
その他の騎手 | 2 | 1 | 0 | 20 | 23 | 8.7% | 13.0% | 13.0% |
負担重量の重い馬は堅実
過去5年の負担重量別成績を見ると、54.0kg以下の馬は[1-0-4-21](3着内率19.2%)、54.0kg超の馬は[4-5-1-13](3着内率43.5%)となっています。ブロッサムカップは番組賞金の金額に応じた負担重量を課される別定競走ですが、比較的重い負担重量を課された実績馬は、上位に食い込む可能性が高いと見て良さそうです。
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 総数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
54.0kg | 1 | 0 | 4 | 21 | 26 | 3.8% | 3.8% | 19.2% |
55.0kg | 3 | 4 | 1 | 11 | 19 | 15.8% | 36.8% | 42.1% |
56.0kg | 1 | 1 | 0 | 2 | 4 | 25.0% | 50.0% | 50.0% |
前走距離が明暗を分けそう
過去5年の前走距離別成績を見ると、1400m以下の馬は[0-3-0-17](3着内率15.0%)、1400m超の馬は[5-2-5-17](3着内率41.4%)となっています。1400m以下のレースを経由してきた馬は、過信禁物と見るべきでしょう。
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 総数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1000m | 0 | 0 | 0 | 2 | 2 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
1200m | 0 | 3 | 0 | 14 | 17 | 0.0% | 17.6% | 17.6% |
1400m | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
1500m | 0 | 0 | 1 | 2 | 3 | 0.0% | 0.0% | 33.3% |
1600m | 2 | 2 | 2 | 8 | 14 | 14.3% | 28.6% | 42.9% |
1700m | 3 | 0 | 1 | 4 | 8 | 37.5% | 37.5% | 50.0% |
1800m | 0 | 0 | 1 | 3 | 4 | 0.0% | 0.0% | 25.0% |
(伊吹 雅也)
有力馬情報
- ☆アナザーメイト(牝2・角川秀樹厩舎)
- 1,100mのフレッシュチャレンジ(7月3日)は発走直後に落馬するアクシデントに見舞われたが、その後は4戦続けて馬券圏内に入るという安定した走り。前走の2歳3組(9月10日)では、それまでの1,000mからマイルに延ばしたが、初めての距離を克服して逃げ切った。母はホッカイドウ競馬でデビューした後、JpnII・関東オークス(川崎競馬場)3着となったブライズメイトで、半兄オーマイグッネスは一昨年のサンライズカップ勝ち馬。地元ゆかりの血統馬が、重賞の舞台で躍動するか。
- ☆エスカティア(牝2・田中淳司厩舎)
- 1,100mのフレッシュチャレンジ(6月20日)を勝利し、デビュー3戦目のウィナーズチャレンジ4競走(8月15日)は、のちに鎌倉記念(川崎競馬場)2着となるミランミランを相手に3着と逃げ粘った。重賞初挑戦のフローラルカップ(9月19日)では、好位から3?4コーナーで仕掛けると、ゼロアワーには突き放されたものの3着馬に3馬身差をつけて2着を確保している。距離や様々な戦法にも対応している自在性を武器に、2度目の重賞挑戦でさらなる前進をもくろむ。
- ☆コパノエミリア(牝2・田中淳司厩舎)
- 1,000mのフレッシュチャレンジ(5月1日)こそ2着だったが、2戦目のアタックチャレンジ(5月16日)で、ミランミランを相手に2馬身半差をつけて逃げ切り初勝利。その後はひと息入れられ、休養明け初戦のペリドット特別(8月14日)は4着だったが、前走のフローラルカップでは、初距離、初めての1周競馬を克服し、中団待機策からしぶとく脚を伸ばして3着に食い込んだ。初めての舞台で進境を示したのは、今後に繋がるはず。1,700mの距離を克服し、ここも好勝負を演じられるか注目したい。
- ☆ゴーゴーイーグルス(牝2・米川昇厩舎)
- 1,100mのフレッシュチャレンジ(6月5日)ではサウンドバッハの2着に敗れたが、1,600mの未勝利、アタックチャレンジを勝利するなど、早い時期から長めの距離で実績を挙げてきた。母・ヨウヨウとの“母仔制覇”をかけたフローラルカップでは、後方から徐々に追い上げを図ったが、最後のひと押しを欠き、3着・コパノエミリアからハナ差の4着。重賞初挑戦では壁に阻まれる形となったが、ここまで1戦ごとに心身の成長がうかがえるだけに、巻き返しが期待される。
- ☆ゼロアワー(牝2・佐々木国明厩舎)
- ステッペンウルフの現時点で唯一の産駒。ここまでに複勝圏内を外したのはデビューから3戦目のリリーカップ(7月25日)5着のみで、フルールカップ(8月21日)は4コーナー先頭から押し切り、距離が1,600mに延びたフローラルカップでも、満を持して先頭に立つと後続に6馬身差をつけて圧勝と、重賞を連勝している。ゲート入りに課題を抱え、10月7日に実施された能力検査で“発走調教再検査”をパスしたうえでの参戦。枠入りを克服し、重賞3連勝となるかが争点だろう。※五十音順
※出走馬は10月17日現在の情報を基にしております。
ご注意:当ページの情報は、特定の馬の応援や勝馬の示唆をするものではありません。